(副院長 杉廣貴史)
梅雨に入り、大雨・土砂災害に注意が必要な季節となりました。
災害の種類を挙げてみると、大雪<大雨・洪水・土砂災害・台風<地震・津波<大規模な噴火<戦争・未曽有のパンデミック・巨大隕石衝突といった順番で被害はより広範囲になり、長期化すると想定されます。
昨年秋に東京都の患者会に講師として呼んでいただいて災害について話し合う機会がありましたが、地震が多い東京の人は普段から防災意識が高いことに感心しました。
防災について考えて、備えておきましょう。
糖尿病に対する普段からの備え
一般的な備えに加えて、糖尿病に対する備えも必要です。
まずはかかりつけの医療機関・薬局の連絡先、地域の災害拠点病院を把握しておきましょう。
内服薬やインスリン、注射針、消毒綿、血糖測定器、電池、補給用の糖分などは常にある程度の量を携帯し、可能なら自宅以外にも勤務先、実家などに分散保管しておくのが良いでしょう。
糖尿病手帳やお薬手帳は常に携帯するか、撮影してスマートフォンに保存しておきましょう。
JADEC(日本糖尿病協会)のホームページからダウンロードできる災害時ハンドブックの活用がおすすめです。
災害発生!
まずは自分の身を守る行動です。
大雨・洪水・土砂災害・台風はある程度予想ができる災害ですから、早めに避難所等へ避難をしましょう。
局地的な災害ですから支援も早く、医療品の確保は比較的短期間分で大丈夫だと思います。
一方で地震は予知が不可能です。どこで被災するかもわかりません。
状況によって自宅へ戻るか最寄りの避難所へ行くか選択をする必要も出てきます。
安全の確保ができたら家族と無事の確認を行いましょう。
固定電話、携帯電話、SMSは使用不可となる可能性が高く、災害用伝言ダイヤル、災害伝言板(web171)を活用しましょう。
またLINEなどのSNSが有用であったと報告されています。
医療品の確保
インスリン依存状態の人は常に約1か月分のインスリンを手持ちで確保しておくことが推奨されます。
大規模な災害から3日間は地元の医療機関は初期の救命救急で手一杯となっています。
3日目になると被災地域外からの支援が充実してきます。
災害時の医療現場では優先順位がありますので、焦って早めに動くことはせず、手持ちの医療品が3日分以下になってから確保に向けての行動を起こします。
まずはかかりつけの医療機関・薬局に連絡してみましょう。
機能していなければ、避難所の救護所、巡回してくる医療チームに相談しましょう。DiaMATという心強い糖尿病医療支援チームも現地入りしてきます。
医療品を含めて物資の支給を受けるには自宅よりも避難所の方が有利です。
JADEC LINE 公式アカウント
インスリン不足により生命の危機に直面する可能性の高い方を支援するシステムです。災害時に位置情報を送信することで速やかなインスリンの手配が可能となります。該当される方は登録しておきましょう。

